ガルバリウム鋼板・屋根材の選択時の基本知識、情報

ガルバリウム鋼板屋根材を比較する決め手;

ガルバリウム鋼板表題

瓦葺きから、軽量なガルバリウム鋼板へ葺き替えを考えている方、コロニアル
カラーベストスレート材からガルバリウム鋼板へ葺き替えを考えている方の為に
ガルバリウム鋼板を選ぶ際に知っておくべき幾つかの情報、お知らせを書きたい
と思います。

カタログの記載されていること、性能、価格

  1. ガルバリウム鋼板屋根材本体価格の相場
  2. ガルバリウム鋼板のカタログの価格は、何の価格か?
  3. ガルバリウム屋根材の保証とその意味、種類、耐用年数
  4. ガルバリウム鋼板自体の製造は、大手4鉄鋼メーカー
  5. ガルバリウム屋根材;縦葺タイプと横葺タイプ、瓦調ガルバリウム鋼板
  6. ガルバリウム鋼板の厚さについて
  7. ガルバリウム鋼板の表面処理(塗装など)
  8. 断熱材のこと


1:ガルバリウム鋼板屋根材本体価格の相場


2014年、見積・価格表示の調査をしました。提携の屋根屋さんの見積、競合他社
屋根屋のサイトの価格表示から、ガルバリウム鋼板、本体の施工費用(材料と施
工費用を集計しその統計をとりました。 施工価格は材料と工事費別々のものと
一緒に表示されているものとがありましたが、工事費込での価格にしました。
サンプル数は多くないですが、ある価格帯にデータが集まっている様子がはっき
りと現れています。 (¥8,500以上のものは除いてあります)

2014年、ガルバリウム鋼板の施工価格相場統計

ガルバリウム鋼板への本体の葺き替え見積価格を、提携業者、競合した場合の他
社見積(お客様から頂いた、または口頭で教えてもらった金額を含みます)屋根
屋サイトの表示価格を2014年中に全サンプル数を価格帯ごとにグラフ化したもの
が上のグラフになります。
 

棒グラフの上の数字は、サンプル数、横軸は平米あたりの施工価格で¥4,000~
¥8,500までの価格を 500円刻みにその価格帯にプロットしました。 
(※本体とは、屋根の本体で、平部とも言います。) 


他の部品;棟、けらば、軒先、雨樋、足場などの価格は除外しました。


これを見るとガルバリウム鋼板の施工価格(材料代+工事費は平米あたりほぼ 
¥5,000から¥6,500の間に納まります。ガルバリウム鋼板の種類は、区別して
いませんが、断熱材がないもの、断熱材付きのもの、塗装がフッ素など耐用年数
が長いものなどの順に高くなっています。


当然ながら同じメーカー、同じ製品でも屋根屋(他社を含めて)によって違いま
す。また、ガルバリウム鋼板・製品は問わず、¥8,500以上の見積は除外しまし
た。¥8,500/平米以上の高い価格で見積られたものは工務店、建築会社、総合
リフォーム会社のものでした。


2:ガルバリウム鋼板のカタログの価格は、何の価格か?


ガルバリウム鋼板のカタログを見ると価格の記載されているものもあります。 
しかし、その価格は設計価格と書いてあるものもあり何の価格なのか?一般消費
者には、分かり難いものとなっています。これは材料の価格ではなく、材料と施
工費用の費用なのですが、何故ガルバリウム鋼板のメーカーが、工事もしないの
に施工価格を含ませているのか?奇妙です。また設計価格と言いながら工事費は
含まれていませんと言ったり、それぞれです。表示が良く分からないものになっ
ています。 

ガルバリウム鋼板の設計価格

設計価格、または、㎡価格とあるのは、家を設計する見積をする際の費用という
ことになるのでしょうか? 屋根材のメーカーはその施工価格を見積って価格を
表示しています。 この価格は本体のみ工事費用で、その他に軒先部分、棟部分
けらば部分などいろいろな部品の施工も費用でこれは含まれていません。本体の
みの材料費と工事費になります。


例:
ニチハ/横暖ルーフシリーズ ¥7,500 ~¥6,670/㎡、本体
アイジー工業/ガルテクト ¥5,100 ~¥6,000/㎡、本体
福泉工業/MFシルキー;¥6,000/㎡、efルーフ;¥5,800/㎡
本体価格のないカタログも多数あります。


3:ガルバリウム屋根材の保証とその意味、種類、耐用年数


ガルバリウム鋼板屋根材メーカーは保証を付けています。しかし、その保証内容
は、ばらばらで統一されていません。その内容を良く読む必要がありそうです。
何の保証なのか? その内容を理解してください。


・赤錆保証:


実例として保証書の文言にはこうあります。「赤錆10年保証;赤錆の発生面積が
全施工面積の5%以下であること」を保証します。 ・・・つまり10年経って屋
根の全面積の5%以内の場合は保証しませんと言う意味です。具体的に 100㎡の
屋根で5%は5㎡で、この広さ以内の赤錆が10年以内に発生しても何も保証され
ないということです。


しかも、屋根屋が切ったり削ったり加工した箇所はメーカー保証になりません


・塗膜保証:


実例として保証書の文言にはこうあります。塗膜保証10年:「塗膜のヒビ、割れ
剥がれ、膨れ上がりが著しく目立たないこと」を10年保証すると言うものです。
塗装の変色、色褪せなどは保証しません。また、「著しく」とは、誰が判断する
のか? 多分メーカーの査定員が来て調査するのだと思います。 定量的、数字
的での規定がありませんので、公平に判断できるのか?疑問が残ります。


・また保証が適用されたら、メーカーは何をしてくれるのか?


この点も要確認です。それは、不具合箇所の「その部分だけの」補修、代替部品
の供給(但し工事は含まれず)、または修繕もすることもあり得ます。その部分
の査定額をお金で支払う。基本的には材料保証というもので、メーカーは、材料
のお金しか貰っていませんから、工事は、屋根屋さんどうにかしてね! です。
その屋根屋が責任をとるかどうかは別問題。屋根屋に瑕疵がないときには、屋根
屋に責任はありません。よって施工費用は、お客様持ちになってしまうこともあ
り得るのです。いえ、この可能性の方が大きいです。基本的に施工者に責任がな
いからです。


・メーカー保証と施工保証;


屋根材の製造に関わる瑕疵はメーカーの責任ですが、切ったり、加工した部分は
屋根屋の責任です。ですので、材料の保証と施工の保証は実は別々の保証が必要
です。屋根屋の施工保証は、概ね10年程度ですが、メーカー保証20年があった屋
根材で、施工保証は10年とすると、11年目で、材料の不具合よって雨漏りが発生
しても、材料は無料で支給されても、屋根屋に施工費をとられるかもしれないの
です。屋根屋には瑕疵がありませんので、理屈的にはこうなっています。


また、この不具合が9年目に発生し、材料、施工ともに瑕疵があった場合は材料
の無償供給がされ、施工も保証期間内であることから、費用なしで修理、補修が
完了します。施工の不具合はメーカーは保証してくれません。施工会社の責任に
なり、これを保証するのは、施工保証になります。


4:ガルバリウム鋼板自体の性能


ガルバリウム鋼板は、1972年に米国のベツレヘムスチール社が開発し、日本では
旧大同鋼板株式会社(現日鉄住金鋼板)が、1982年に日本で生産を始めました。
大手鋼板会社は1996年ごろから製造を本格化した、比較的新しい屋根材です。


2005年の住宅の屋根材のシェアーは粘土瓦が50%以上を占めており金属屋根材
は17.3%ですが、近年急速にその市場を拡大しつつあります。 特にガルバリ
ウム鋼板のリフォーム市場では、スレート(コロニアル、カラーベスト)から
の葺き替えでは殆がガルバリウム鋼板での葺き替え工事になっています。


また、ガルバリウム鋼板自体は新日轍住金、JFEスチール、日新製鋼、淀川製
鋼所のメーカー4社が製造しています。ガルバリウム鋼板の「屋根材メーカー」
は、鋼板をこれらのメーカーから原材料(ガルバリウム鋼板)として仕入れ屋根
材に加工、塗装、表面処理をして出荷しています。


ガルバリウム鋼板の製造工程は溶融亜鉛メッキの工程(トタンとほぼ同じ)で製
造されることから、各社の製造設備、ノウハウはほぼ同じで大きな性能差はない
と思っています。


屋根材メーカーが加工、処理をしてその耐用年数、デザインなどの差別化を図っ
ていますので、ガルバリウム屋根材を選ぶ際は、屋根材メーカーの資料を良く吟
味するべきと思います。


屋根材としての性能で最も重要なのが、寿命、耐用年数です。家・屋根の外観を
綺麗に見せることも屋根材の重要な機能ですが、家を雨風から守る機能から考え
ると、その耐用年数が最も重要な項目になります。それについては、先日同じブ
ログでお知らせしているように(ガルバリウム鋼板の耐用年数)耐用年数は25
年以上です。


外観上の耐用年数、見栄えの劣化については主に塗装や表面の劣化を気にします
のでガルバリウム鋼板自体の性能と言うよりは塗装の寿命を考えねばなりません


5:縦葺タイプと横葺タイプ

・ガルバリウム鋼板の屋根材には、施工のやり方で大きく2つに分かれます。


横葺タイプのガルバリウム鋼板屋根材;                  
一番製品が多く市場を占めている屋根材です。横方向に施工していくのでこの名
前です。材料は横に長く(910mm, 1820mm, 2730mm長のものなど)幅は狭い150mmとか200mm,300mm 程度のものが多く販売されています。

ガルバリウム鋼板横葺


縦葺タイプのガルバリウム鋼板屋根材;                  
分かりやすいのは、トタンの屋根です。 正確には、屋根材はトタン(溶融亜鉛
メッキの金属屋根材料)を瓦棒形式に施工したやねですが、これは縦に施工して
いきますので、縦葺タイプの屋根と言います。縦ハゼも縦葺です。

ガルバリウム鋼板 縦葺


6:ガルバリウム鋼板の厚さ


大手鉄鋼メーカーが製造する住宅屋根用鋼材の厚さは,0.35mm ~0.5mm程度で
す横葺タイプのものは、0.35mmが主流となっていて、瓦調のガルバリウム鋼板
では強度を出すために0.4mm、0.5mmのものがある程度です。


超がつくほど軽い材料にするために極限まで薄くして(ガルバリウム屋根材の最
大の利点です)価格的にも最も適切な厚さの結論が、0.35mmなのだと考えま
す。 非常に薄い鋼板なので、加工に工夫を凝らして強度を持たせていたり、断
熱材をアルミのシートで包んだりなどして、強度を上げているメーカーもあり
ます。


7:ガルバリウム鋼板の表面処理(塗装など)


他社との差別化をする上で、一番頑張るのがこの仕様と思います。耐用年数に関
わる重要な要素であり、外観にも大きく影響します。屋根材メーカーの腕の見せ
どころと言ってよい項目です。


メーカー各社のガルバリウム鋼板屋根材の塗装は;
・JFE:JFEカラー鋼板; ポリエステル樹脂塗装
・日鉄住金:ガラス繊維配合の強化塗膜(特許)
・日新製鋼/月星GLカラー:ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂系塗料
・アイジー工業:ポリエステル樹脂塗装
・福泉工業: ポリエステル樹脂塗装
・稲垣垣商事: ポリエステル樹脂塗装


塗装にフッ素系樹脂塗装を施すと、長期間の耐用年数が期待でき
実際に塗膜保証が20年になったりしています。


遮熱塗料も盛んに使用され、フッ素に遮熱機能のある樹脂成分を
混合して、遮熱性能を持たせている製品もある。


面白い表面処理;ちぢみ塗装;例福泉工業の製品には
ちじみ塗膜を使用。ちじみ塗膜とは、塗膜に僅かなちぢみをいれることで、
太陽光線を散乱し、塗膜に与えるダメージを小さくする狙いがある。


8:断熱材料のこと


ガルバリウム鋼板は、1mm以下の薄い材料なので、瓦、スレート、コロニアル、
カラーベスト等を撤去して、施工するときは断熱材が必要かどうか、別の断熱
システムを考えるべきか考慮するべきです。 


コロニアル、カラーベスト、スレートの場合の葺き替えは、間違いなく重ね葺き
工法を採るべきで、撤去費用、廃材処理費用が不要になるだけではなく、残した
屋根材が断熱の役目を果たすので、今より環境が悪くなることは殆ありません。


スレートの上にガルバリウム鋼板を被せて昔より夏暑くなったとか、冬がより寒
くなったと言うクレームは聞いたことがありません。
スレートの葺き替え工事には、是非検討して頂きたい方法です。 


問題は、瓦のガルバリウム鋼板への葺き替えで、瓦は断熱材ではないのですが粘
土を焼いたもので厚さが10mm以上あり、屋根から夏の太陽エネルギーを大分
和らげてくれるのは、確かなようです。瓦を撤去する場合は断熱材が必要で、そ
の材料、施工のやり方には、いろいろな方法があります。 


●屋根材に断熱材付のものを施工する


●断熱シートを防水材の下に施工する


●遮熱塗料を使ったガルバリウム鋼板を使う


●もし小屋裏;屋根裏があればそこに断熱材を施工する


●通気工法を採用するなどの方法があります。


断熱の材料、施工方法は;

屋根材での断熱方法、断熱材

天井での断熱材、断熱工法


ガルバリウム鋼板の素材、鉄の組成、鋼板など余録:


ガルバリウム鋼板、鉄の組成、溶融亜鉛メッキ:


金属にメッキを施すのは、いつのころから始まったのか? 人類が人として成り
立ったのは、道具を使うころからと言える。そしてその原始的な石器の使用から
何千年というときの流れを経て、人類は金属を手にいれる。人間の文明の発展に
一大改革をもたらしたのは金属製の道具であろう。道具としての石器では自由に
加工するのが大変なので、自由に形を形成できる金属の発見、開発は人類の文明
にとって一大事象であったはずである。また石より硬い道具ができるため,しか
もその形成に自由があったので、今日の文明をもたらしたといっても過言ではな
い。


ガルバリウム鋼板のもと、鉄について:歴史、製造方法:


世界最古の石器は、ケニアのトゥルカナ湖西岸で発見されたもので、330万年前
まで遡れるという。猿人が作った最古の打製石器である。ホモ・サピエンス以前
にも石器が存在していたのである。人類史上で金属が出てくるのは、エジプトと
かメソポタミア地方と思うかも知れないが、現存する最古の金属はスネフル王
(BC2600年頃)の小さな銅笏である。しかし 金属はそのものは自然界には存在
せず、なにかしらの酸化物として地球に存在する。その酸化した金属を何が知ら
かの機会に、岩になった酸化銅などが、焚き火、煮炊きをするかまどなどで、熱
せられ溶融したか、山火事で岩の金属が木炭(木が炭化したもの)が金属を還元
させた?とする考えも当然あり得る。銅は特に融点が低く製造しやすく、人間が
または猿人たちが銅を含む岩で火などを扱えば、1000度程度で銅は溶け出すので
その溶けた銅を見て、溶融の技術が生まれたと考えるのが自然のようである。
これがいつなのかは、分からないが相当に古くから銅はあったと考えられる。
ちなみに純銅の溶融温度は1083℃と比較的低く、しかも他の金属、たとえば錫な
どが混じるとさらに低くなる。これが青銅といわれるものである。現在考古学者
の多くは、石器時代の次に銅(または青銅)時代があり、その次が現今の鉄時代
がきたと考えている。


銅の時代、青銅の時代を経て現在は鉄の時代と言われる。ではその鉄とはどのよ
うな金属なのか?ガルバリウム鋼板の元の鋼板と言われるのは、鉄(Fe)からで
きているが、その組成は鉄(Fe)だけではない。鉄にいろいろな混ぜ物をして鋼
(はがね)ができてきる。それを鋼と言う。鋼板は鉄にわずかに炭素を混ぜたも
のを言い、純粋な鉄(Fe)より固く、強靭である。この炭素の他にニッケル、
マンガン、クロム、ケイ素などを混合していろいろな鋼板を生み出す。有名なス
テンレスは鉄にクロム、ニッケルを混合する。錆に非常に強い鋼板ができる。ガ
ルバリウム鋼板もこの鋼板にメッキを施した鋼板であるが、鉄に混ぜるのではな
く、出来上がった鋼板(鉄に炭素のみの鋼板;板状のもの)にメッキを施したも
ので、ステンレスとは根本から材料の組成が違う、また価格も違い用途も違う。
ガルバリウム鋼板は、米国で開発されたメッキ方法がベースになっている。


元に戻すと、鉄に混ぜ物をして鉄本来とはまるで強度の違う鋼ができる。では鉄
はどうやってできるのか? 良く知られたことは、鉄鋼石を原料として鉄を高炉
で製造するくらいが一般的な知識ですが、鉄鋼石は石であり、鉄を酸化した状態
で含んでいる。この鉄を還元して鉄を鋳造する。鉄鉱石である、赤鉄鉱や磁鉄鉱
など採掘された酸化鉄である鉄鉱石を高炉で還元させて銑鉄(鉄そのもの、生の
鉄)炉中で鉄鉱石・コークス・石灰石精錬しコークスが燃焼して発生する一酸化
炭素が赤鉄鉱や磁鉄鉱から酸素を奪って還元させて鉄ができる。


鉄(Fe)に僅かな他金属を混ぜ合金にすることにより、鉄そのものより強靭な別
鋼板を生成できその種類はかなり豊富である。地球上で鉄鋼石は殆ど無限大に近
い量があり、また酸化は比較的緩いため、容易く、安価に鉄鉱石から鉄を生産す
ることができる。ケイ素 (Si) を添加した電磁鋼、ニッケル (Ni) やマンガン
(Mn) を添加した非磁性鋼、クロム (Cr) やニッケル (Ni) を添加したステン
レス鋼など、さらに工具鋼、高速度鋼など、さまざまな用途に適した鋼種がある


ガルバリウム鋼板は、溶融亜鉛メッキの一種類:


ガルバリウム鋼板は、鉄のメッキ製品です。メッキとは、金属等を別の金属やそ
の他の物質で覆うことを言う。ガルバリウム鋼板は、数あるメッキの中の亜鉛+
アルミ+シリコンの合金で鋼板を覆う製品です。ではメッキの種類はどれくらい
あるのか?


メッキの種類:


白金めっき、金めっき、銀めっき、銅めっき、亜鉛めっき、カドミウムめっき、
錫めっき、電解ニッケルめっき、クロムめっき、合金めっきなど主なものでもこ
れだけあるが、ガルバリウムメッキは、この中の合金メッキの中の亜鉛鉄メッキ
の一種である。製造ライン的には、亜鉛メッキであるトタンのメッキ製造ライン
溶融亜鉛メッキ製造ラインで作られる。 金属のメッキの役割には、金属の素材
を酸化・錆から守ることが主な目的であるが、そのメッキの方法には、全て錆か
ら守ることが目的ではないにしろ、これだけある。ガルバリウム鋼板で使われる
ガルバナイズドメッキは、この中の一種です。


ガルバリウムメッキ(ガルバナイズド)メッキってどのようなものか:


ガルバリウムメッキ、ガルバナイズド(メッキ)は、トタンに使われる亜鉛メッ
キの応用であります。トタンは鋼板を溶融亜鉛でメッキする方法で、ガルバリウ
ム鋼板はこのメッキ方法では、純粋な亜鉛ではなく、プラスアルミニウムとシリ
コンを混ぜた金属、合金によってメッキされたものです。トタン(溶融亜鉛メッ
キ鋼板)より耐用年数が長く長寿命な材料であります。 実際は亜鉛メッキとア
ルミニウムのメッキを繰り返すことでガルバリウムメッキが完成します。 ガル
バリウムメッキ鋼板の長寿命の理由は、亜鉛の犠牲防食性能とアルミニウムの不
動態皮膜(化学的に安定していて他の元素と結び付き難い性質:つまり酸素とも
結び付き難いので酸化、錆が起こり難い)の機能?性質によるものです。


鉄(鋼板)の上に亜鉛メッキがありますが、この亜鉛メッキは鉄よりもイオン化
傾向が高いので、メッキの剥がれた部分には、亜鉛のほうが早く酸化し、鉄の上
に酸化亜鉛を形成して自分が犠牲になって鉄を守ることができます。このことを
亜鉛の鉄に対しての犠牲防食性能と言いますこの亜鉛とアルミニウムの化学的に
安定している性能をバランス良いメッキの厚みで製品化したものが,1970年に米
国のベツレヘムスチール社が開発したガルバリウム鋼板という鋼板になります。
このガルバリウム製品のメッキの寿命、耐用年数は、ベツレヘムスチール社25
年の全米33箇所での防爆実験・防爆試験により、25年の寿命としています


これは1974年から実験が開始され、1999 年まで大きなガルバリウム鋼板の変化
、錆、穴あきなどが認められませんでした。つまり25年で終わりでは無く、私的
には中間の結果であり、25年目でも大丈夫であった証拠になっています。ベツレ
ヘムの調査チームは、一応の結果としてガルバリウム鋼板の耐用年数を25年以上
としています。日本のガルバリウム鋼板のメーカーは耐用年数をカタログに記述
していませんが、塗装を含めた保証を、通常塗装のものを10年、フッ素塗装のも
のを20年としているメーカーが多いです。


日本では、新日鉄住金、JFEスチール、日新製鋼、淀川製鋼所がガルバリウム鋼
板自体を製造し、自社でも屋根材としての製品も製造、販売しています。少し前
までは主として、自動車ボーデー用鋼板として作れていました。現在では、屋根
材、外壁材、電化製品の筐体、錆を気にする部品等などに広く応用されています


ガルバリウム鋼板の製造方法について:


ガルバリウム鋼板自体、つまり鉄の板、純粋な何も混ぜない鉄として製造して、
これに微量の炭素を混合し、鋼板、板としての鉄から、ガルバリウム鋼板つまり
ガルバナイズドメッキ(ガルバリウム鋼板のメッキを言う)の製造メーカーとい
う意味では、日本では4社、新日鉄住金、JFEスチール、日新製鋼、淀川製作
所の4社です。淀川製作所は鉄くずのスクラップから鋼板を製造する電炉メーカ
ーであり、他の3社は、輸入された鉄鋼石から銑鉄を製造し、鋼板に製造しガル
バリウムメッキを施してガルバリウム鋼板の屋根材メーカーに販売しています。
これらのガルバリウム鋼板のメーカーの製造方法は、すでに圧延された鋼板(板
状の鉄板、炭素を含ませてあるので純粋な鉄ではなく一般の鋼板)をまず表面の
油分を除去する脱脂、洗浄の工程で鋼板を綺麗にします。さらに酸でも洗浄を経
て化学処理を行った後、メッキをします。溶した亜鉛の中に鋼板を付けてメッキ
、さらにアルミニウムの溶融液につけてそれぞれメッキ、どぶ付けと言います。
そして冷却ですがこれは亜鉛と鉄の合金が進みすぎないようにするためです。


ガルバリウム鋼板のメンテについて:


屋根や外壁に施工したガルバリウム鋼板のメンテナンスは何をいつごろすれば良
いのか?良く聞かれることです。が、ガルバリウムのメーカーには、塗装のサイ
クルなどが10年に一度程度施すように書かれています。


また開発元のベツレヘムスチール(すでにこの会社はありませんが)のガルバリ
ウム鋼板の耐用年数を調査したレポートによると、殆どメンテナンス無しで25
年の防爆試験で持ったと記録されています。ですからベツレヘムの言い分はガル
バリウム鋼板の耐用年数で25年以上と言っています。


しかし、ガルバリウム鋼板の耐用年数とは、そもそも何を基準にしてるのか?が
問題で、屋根材、外壁材としても耐用年数は、その部品の機能を保てなくなる年
数であって、屋根で言えば、屋根の機能、役割は1;雨漏りから家を守る、2:
家の一部として家の美観を保つの2つの機能があると考えます。そして2の美観
を保つからすると、10年に一度程度これは塗装の劣化が起きて屋根の美観が損
なわれる時期です。そのような場合にガルバリウム鋼板の再塗装が必要になる理
由です。つまり美観を全く考えなければ塗装層の薄利、劣化とガルバリウム鋼板
の劣化は別物であり、雨漏りになるガルバリウム鋼板自体の劣化を考えると再塗
装などメンテナンスを行わなくとも25年は、美観は除外しても雨漏りから守る
ことができることを言っています。


またガルバリウム鋼板のメーカー保証とは別物です。またガルバリウム鋼板はも
らい錆に弱いとありますが、これはトタンでも同じでして、もし錆びた金属が飛
んで来て屋根に残留し、屋根に施工したガルバリウム鋼板がもらい錆をもらった
ら、直ちにその飛来物を除去することが重要になります。ただその飛来物を発見
するのは普段目にしない屋根ですので気がつかないことが殆どと思います。です
から最低限のメンテとして、屋根に異物がないか調査、目で見るという最低のこ
とは実施して、もしもらい錆があったらそこだけを塗装しておくと耐用年数は規
定通り25年以上は大丈夫という結果になると考えます。


何かガルバリウム鋼板は2、3年で錆びたので、ガルバリウム鋼板の取り扱いを
止めた施工業者さんのお話がのっているサイトがありますが、環境や施工のまず
さもガルバリウム鋼板の寿命に大きく関わりますので、ガルバリウム鋼板自体の
製品不良とは一概にいえないかと思っています。

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