ガルバリウム鋼板の組成

ガルバリウム鋼板とは、どのような鋼板なのか?

ガルバリウム鋼板の組成

 

屋根用のガルバリウム鋼板は、厚さ0.35mm~0.4mm程度の薄い鋼板で、上のような構造になっています。

ガルバリウム鋼板の組成は、鉄に炭素等を混入させた硬い鋼板(基材と言う)に、1970年に米国ベツレヘムスチール社が開発した。ガルバリウムメッキ(galvanized coating; 溶融亜鉛メッキのこと)を施します。 このメッキ方法はトタンで行っていた溶融亜鉛メッキの生産ラインが、使え且つ優れたメッキ方法なので、日本で急速に発展しました。 ガルバリウム鋼板の表面構造と、メッキ組成の概要を上図に示しておきます。

このメッキ層に;亜鉛43、4%、アルミ55%、シリコン1、6%の合金を使用することにより、耐用年数25年以上(開発元の全米各地の防爆試験結果から)、施工された環境によっては、理論上の耐用年数は40年以上期待できる材料となっている。 耐候性に優れた屋根材として日本では大変多く使われている。

 

鉄(化学式:Fe)が錆びるメカニズム、鉄とは?

我々が生活で使用する鉄製品、鋼板製品は、鉄鉱石から作られる、オーストラリアや諸外国から輸入した鉄鉱石を高炉製鉄会社が製鉄して鉄や鉄鋼を生産している。 この鉄鋼石の主成分は鉄(Fe)であるが、化学的にむき出しの鉄(Fe)な自然界には存在しないので、

鉄鉱石の鉱床と石

酸化鉄、赤鉄鉱 (Fe2O3)、磁鉄鉱 (Fe3O4)、褐鉄鉱(Fe2O3•nH2O) 等酸化したものや、水酸化物の形で存在します。 ここから酸化還元の工程を経て鉄(Fe)が取り出されます。 これが鉄の生産になります。

また鉄(Fe)は、酸素、水(OH-)があるところでは、水(雨)、空気に触れるだけで容易に反応し、自然界の安定な酸化鉄や水酸化鉄に戻ろうとします。 これが鉄の錆びになります。 鉄は錆びやすい金属なのです。

 

ガルバリウムメッキが長寿命な訳;

亜鉛メッキの場合;

ガルバリウム鋼板が開発されるまでは、一般的な薄い鉄板はトタンを使用していました。 トタンは、鋼板に亜鉛のメッキをした薄鋼板で、屋根にはトタン屋根として非常に多く使われていました。

トタンに亜鉛メッキを使ったのは、鉄よりイオン化傾向の高い亜鉛が鉄より早く酸化して酸化亜鉛が鉄の皮膜になり鉄の酸化を遅らせることが出来たからです【犠牲防食作用】 これによって生の鉄(Fe)の鋼板より寿命が延びたのです。  (余談ですが、ブリキは錫・すずでメッキされたものです)

 

ガルバリウム鋼板;

1970年に米国の大手鉄鋼メーカー、ベツレヘムスチール社は亜鉛メッキより優れたメッキ製品、ガルバリウム鋼板を開発しました。 メッキ層に亜鉛、アルミ、シリコンの合金を使うことにより、亜鉛と同じ【犠牲防食作用】とアルミの酸化膜である【不動態皮膜保護作用】によって更に長期寿命の鋼板になったのです。

このメッキ層の組成を詳しく見ると、アルミニウムリッチ層と亜鉛リッチ層とが網目状に混じりあったメッキ構造になっています。 亜鉛リッチ層で亜鉛の腐食が進行しますが【犠牲防食作用】、溶融亜鉛メッキ鋼板の場合と異なり、緻密で安定な腐食生成物(塩基性硫酸アルミ)ができ、網目状の空間を埋めることで腐食の進行が抑制【不動態皮膜保護作用】されます。 ガルバリウム鋼板は亜鉛の持つ犠牲防食作用とアルミニウムの持つ不動態保護作用がバランス良くはたらくために、亜鉛めっき鋼板に比べ、耐食性が大幅に向上します。 (JFE資料より)

 

 

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